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鎌倉初日の出珍道中

新年明けましておめでとうございます。
みなさん、年越しはいかがおすごしでしたか?
ちなみにぼくは「鎌倉初日の出ツアー」へ行ってきました。

 

ことの発端は2010年元旦。
友だちが鎌倉の写真を送ってきた。
彼のバックに、海から昇るきれいな太陽が写る。
ほとばしるパルス、あふれる青春。

 

羨望する気持ちを押さえつつ、1年間を過ごす。
そして、2010年大晦日、リベンジの時がやってくる。
「鎌倉初日の出ツアー」、またの名を「青春ツアー」を決行。

 

夜11時、ICC学生スタッフ3人で北鎌倉駅に到着。
暗い道、まばらな人、ハイテンションなぼく、冷静なふたり。
この格差を是正するため、みんなで「レッドブル」チャージ。

 

近くの円覚寺で除夜の鐘を鳴らす列に並ぶ。
人の少なさにテンションアップ。
隣の知らない人に話しかけてテンションアップ。
鐘を鳴らしてテンションアップ。
「新年に地球にいなかったジャンプ」でテンションアップ

 

まだ1時間も経っていないのに、HPはすでに半分以下。
はたして、初日の出まで青春できるか!?

 

つづく

 

YL(学生スタッフリーダー)

 

* — * — * — * — * — * — * — * — * — * — * — * — *

 

さて、元気すぎるL先輩(以下、隊長)
落ち着いて優しいN先輩(以下、先輩)とともに
鶴岡八幡宮に向かいます。
除夜の鐘をついたお寺から約20分。
冷たい夜の音がぴぃーんと鳴っています。
さすがの隊長も寒さにやられ気味。
と、そんなところに素敵な青い看板が!
そうです、「お風呂」と書いてあるんです。
体の芯まで温めてくれるぽかぽかお風呂!素晴らしい!
入ろう! 一路速足で看板の元に吸い寄せられます。
今日一番のはしゃぎようと言えるでしょう。

 

いえ、分かっています。どうかつっこまないでください。
大晦日に銭湯が空いているわけないだろうなんて。

 

隊長「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁ。」
先輩「・・・・・・。」
HS「(ガクッ)」

 

結果、お風呂屋さんの売り物はぽかぽかお風呂ではなく

 

風呂桶

 

でした。予想を超えた解答ですよね?
ちなみに、当然閉まってました。心がミシミシ言いました。

 

心に大怪我を負いながら到着した鶴岡八幡宮でディズニーランドの
アトラクションのように(すごい人出だったんです)初詣を済ませます。
近くのお賽銭の多いお姉さんの願い事を邪推しつつ、

 

・やせますように(神に祈る事ではない)
・目指せ年末ジャンボ当選!(結果は300円でした)
・SSLでこれ以上ヘマしないこと(神頼みだからだめなんですね)

 

をお祈りしました。
ほんのちょっと、思い浮かぶ願い事が俗っぽすぎると反省しました。

 

来年は真っ先に

 

・みんなが幸せになれますように

 

とか言えるようがんばります!

 

その後あとで日の出を見るにも関わらず
夜中の海を見に行こうとする元気すぎる男、隊長。
いや・・・寒すぎるだろうと思いながら
ノリノリの隊長に言い出せない先輩とS。

 

そして3人はカップルが甘い時間をすごす、冷たく厳しい海岸最前線に
出発したのでした・・・

 

つづく

 

HS(学生スタッフリーダー)

 

* — * — * — * — * — * — * — * — * — * — * — * — *

 

午前6時、とうとう平塚の海にたどり着いた。
初日の出まで、あと約1時間。
寒い。
寒いよ。
超寒い。足痛い。氷みたい。感覚ない。
ここであと1時間待つって正気ですか。
帰りたいなう。

 

とはつぶやかず、1時間待つことにしました。
そして、1時間後。

 

※ここからは、初日の出を音で表現します。

 

ズボッ。
ムニッ。
ムニッ。
ムニムニムニムニ。ムニッ。ムニムニッ。

 

きれいでした。

 

AN(学生スタッフリーダー)

「じゃあ、やります」

問題です。
次のフレーズには、どんなニュアンスが込められているでしょうか。

 

「じゃあ、やります」

 

①「よし!じゃあ今から始めます!!」
②「彼にはできなかったのですか。それじゃあ僕がやります」
③「え~。まじかよ。ホントはやりたくないけど、はいはい、じゃあやりますよ」
④「はい!僕、ご飯炊くの得意です!!ジャー係やります!!!」

 

正解は、場面によって異なります。

 

もしあなたがキャンプ場にいるなら、正解は④。
せっかく女の子たちが手作りのカレーを作ってくれているのです。
あなたは、ご飯でも炊いていなさい。

 

もしあなたが体育会系なら、正解は①。
いつもはきはきしていなさい。

 

もしあなたが戦隊ヒーローでいう「赤」キャラなら、正解は②。
結局あなたにしか敵は倒せないんだから、最初からあなた一人で戦いなさい。

 

最近私が注意されるシチュエーションでいえば、正解は③。
人にものを頼まれたときに、「じゃあ」を使うとマイナスの印象を与えるようです。

 

ICCスタッフ「AN君、今日○○ネタでブログ書いてみる?」
AN「えー・・・、はい、じゃあ書きます」

 

ICCスタッフ「AN君、このポスターにはこっちの写真の方がいいんじゃない?」
AN「えー・・・ はい、じゃあ差し替えます」

 

私は悩みました。
「頼まれごとをしたとき、なんて答えたらいいんだ・・・」
三日三晩、ご飯も食べず、寝ずに考え込みました。
滝に打たれるために、山にこもりました。
それでもわかりませんでした。

 

しかし、答えは意外に近くにあったのです。
お昼休みのウキウキウォッチングにて。
「おーい、これ貼っといて」
サングラスのおじさんが、若者にポスターを渡しました。
若者は、一言。
「はい」

 

はい。
まあ、つまり日本語って難しいよねって話です。
何か頼まれたら四の五の言わずに、こう言いましょう。
「はい」

 

AN(学生スタッフリーダー)

歌にこめる想い

先日、高校時代の友達とカラオケオールし、その数日後もゼミのメンバーでカラオケオールをした。
「4年にもなるともう体力が…」と思っていたのに、意外にもできてしまったことに少しビックリ。
もちろん翌日は一日無駄になってしまったが…(笑)

 

今や世界の共通語になったカラオケだが、人はなぜ音楽を聴いたり歌うことで
つらい時に励まされたり、悲しい時に慰められたり、テンションが上がったり、
幸せな気分になったりするのだろうか。

 

高校時代に所属していた合唱部では、感情を込めたり表現を作り上げていくために
必ず歌詞や旋律からイメージを膨らませ、そこに自分の経験や感情などを
重ね合わせることをしていた。そうすることで聴く人に言葉が届き、
自分たちも気持ち良く歌えるからだ。

 

よく考えてみると、日常生活で音楽を聴くときもそれに近いことを無意識のうちにやっているように思う。
歌詞に自分の気持ちを重ね合わせて共感したり、その旋律に聴き入ることで自分の気持ちに正直に
向き合ったり… 楽しい時にカラオケに行くともっと楽しくなったり、クリスマスの曲を聴けば
気分はクリスマスになったり、苦しいときに励まされる曲を聴けば頑張れたりするのはそういう
理由なのかもしれない。暇つぶしのために音楽を聴く時でさえも、その時の気分で聴きたい曲が
違うのも同じそのためだろう。

 

自分を含め、多くの人にとって音楽が欠かせない生活の一部となっているのは確かだ。
iPodを家に忘れてきてしまったとき、電車の時間がやけに長く感じるのは僕だけではないと思う。

 

最近たまたま見ていたテレビ番組で、普段なかなか伝えられていない気持ちを歌にして伝えると
いうサプライズ企画があった。海外に行ってしまう友達に旧友たちが感謝の気持ちとエールを
送るというものだったが、画面のこっち側で見ている僕にまでその感動は伝わってきて、
あらためて歌うことの素晴らしさを感じた。

 

人に気持ちを伝えることは時に難しく度胸がいることもあるし、照れくさいこともある。
でもそれはすごく大切なことで、口に出して言えないのならメールや手紙、贈り物などで
伝えるのでもいいと思う。でも、もし今誰かに思いを伝えたいと思っているのなら、
歌いたい曲があるのならのなら、1月13日のICCカラオケ・ナイトで思う存分歌えばいいと思う(笑)

 

ICCカラオケ・パーティ(1/13)、そんなあなたが主役です。

 

TT(学生スタッフリーダー)

温泉っていいな♪

寒い季節にはやっぱり温泉!
できればじっくりと肩までつかれるぬるめのお湯がいい。

 

しかし、温泉って、なぜもこう人の心をとらえるのか?
そこで、あらめて温泉について調べてみました(ウィキペディア参照)

 

 温泉とは、
 1)泉源における水温が摂氏25度以上
 2)以下の成分のうち、いずれか1つ以上のものを含む。(含有量は1kg中)
   1. 溶存物質(ガス性のものを除く。) 総量1000mg以上
   2. 遊離炭酸(CO2) 250mg以上
   3. リチウムイオン(Li+) 1mg以上
   4. ストロンチウムイオン(Sr++) 10mg以上

 

    …以下、19番まで続くので割愛。

 

温泉の種類もいろいろありますね。
硫黄臭のある「硫黄泉」
無色透明、無味無臭なので見た目では温泉とわからない「単純温泉」
ラドンなる言葉に少しひるんだりする「放射能泉」などなど。
それぞれに効能が異なるので、事前に調べるのも楽しいです。

 

それから入浴法も。いくつ知っていますか?
「打たせ湯」「足湯」などはお馴染みかな。
「寝湯」は熟睡する人続出。
「飲湯」は字のごとく湯を飲むものだけど、
以前無理して飲んだらあまりの違和感に撃沈…。
体調が絶好調のあなたにしかお勧めしません。

 

お湯につかる健康効果も注目ですね。
張りきって運動した日の夜、
珍しく大掃除した日の夜、
少し風邪気味の日の夜には、必ずじっくりお湯につかります。
体も心もポカポカ、これで医者いらずです。

 

スキー場はその点、うまくできていると思いませんか?
スキー場には雪がある、そして寒い。
けれど、雪を見るとがっつり滑ってしまうから、
夜にはぐったり、節々も痛みだす…。

 

でも大丈夫!
近くに必ず温泉場があるから、これで翌日に疲労は残しません!
高いリフト券を無駄にせず、最後まで元気に遊べます…と、こんな具合です。

 

温泉に入りたくなりましたか?
それじゃあ、ぜひICCスキー&スノーボードトリップin 菅平(2/15~17)
応募してください!

 

あ、間違えた、これ、メインはスキーかスノーボードで雪と遊ぼうだった。
まぁ、いいか。

 

YT (ICC Staff)

Have Yourself a Merry Little Christmas

Okay, ready and….

 

Happy Kurismasu!

 

Some of the cake we’d sneaked into the karaoke box was the only thing that was going to make me put my beer down. That or having the mic tossed in my lap.

 

At last, I would be having some of the fabled Japanese “Christmas Cake.” Or, as most Americans call it, ”Christmas what???” (we don’t really eat Christmas Cake in the states) I scooped some up and took a bite. Hmmm… Not to be a food snob or anything, it’s just that cake back in America is very sweet, and to most Americans, that’s a good thing. The cake in Japan is not so sweet, and to most Japanese, that’s a good thing. Being an American myself, eating a piece of cake here is inevitably followed by a slight sense of disappointment.

 

Much like Christmas itself, some things are just better back home. For many westerners, the holiday season, which is usually a special time of the year regardless of one’s beliefs, is incredibly dull in Japan. That is, at least compared with the great traditions and family togetherness that usually characterizes Christmas time. I realize that Japan has equally great family traditions during New Year’s, but unless you’re lucky enough to get a homestay, that’s something that just doesn’t apply. In Japan, Christmas is an afterthought. No one seems to really notice or care, aside from the glimpses of shopping mall illuminations or Christmas cake ads. It’s little more than a second Valentine’s Day….wait, they already have two here…. little more than a third Valentine’s Day. I think most singles and even couples would agree that twice a year for that holiday is plenty.

 

So what exactly would I like? Eggnog. Christmas cookies. Turkey (or ham) dinner. The crackle of a warm, glowing fire in the hearth. The scent of pine from a Christmas tree. A house filled with classic Christmas music. Exchanging presents. Visiting family. 24 hours of A Christmas Story.

 

These are just a few of the things I’ll be missing out on this week. How about you?

 

Whatever it is, chances are it’s something that KFC or cake just won’t quite make up for. So, what should the foreigner in Japan do to feel some of that holiday magic? How about nabe! I know it’s not exactly the first thing that comes to mind when you think of Christmas, but hear me out. Put on some Christmas music, grab a few drinks, and enjoy gathering around a warm pot of food with friends or new acquaintances. The atmosphere is probably as close as you’ll get to genuine Christmas dinner. Even better, it’s home cooking you can do without a kitchen; it’s easy to prepare, and yet just troublesome enough to make it a special event.

 

And if you must, follow it up with some cake.

 

Of course, there’s always the karaoke boxes, the drinking parties, the dinner for two. But like I said, those things are always there. Why not make this day a special occasion? After all, Christmas comes only once a year.

 

That is, at least until they start having Christmas White Day here.

 

By the way, if you’re looking for something fun to do over the winter break, why not go out and take a photo for the ICC’s contest on Facebook? Or start practicing for the Karaoke contest happening with the Karaoke Party in January. Whatever your plans are, here’s hoping you find an enjoyable way to spend the holidays. And one more thing:

 

Merry Christmas!

 

JM (ICC staff)

I have a passion.

みなさんこんにちは!
12月からICCに仲間入りした新SSLです!
SSLになって1週間。毎日が刺激に溢れています。

 

11月に、SSLになるための面接がありました。
私には、あまり自信がありませんでした。
留学生と日本人学生との橋渡し役でもあるICC。
留学経験もない私に、そのスタッフなんて務まるのか。
そもそも、スタッフ ”リーダー” ってなんかすごそう…。

 

そんなこんなで面接に臨んだわけですが、
あたふたして、テンパり、妙なことを口走ったような気もします(笑)。
そのなかで、僕が必死に伝えたのは、

 

“I have a passion.”- 「私には情熱がある」ということ。

 

ただひたすら、このフレーズを繰り返していました。

 

今、SSLとして働けているのが少し不思議です。
これは情熱を買われたということなんだ、と理解しています。

 

先輩SSLたちは、本当に素敵な方々で、
その一員となれたことを誇りに思うとともに、
早く追いつけるように頑張らなきゃなと思っています。

 

みんな語学に堪能で、仕事をどんどんこなしていく。
そんな中、Passion以外に持ち物のない自分。

 

しかし、僕もSSLになったからにはやるしかない。

 

次にICCから企画が飛び出してくるのは、年が明けての1月になります。
そのとき、僕のPassionのこもったイベントを、みなさんのもとに届けられるように。
精一杯頑張ります!

 

ぜひぜひ、楽しみにしていてください!!

 

NO(学生スタッフリーダー)

一歩先には・・・

皆さん、はじめまして! もう師走ですね!

 

あの先生でさえ走ってしまうという年の瀬ですが、
新人学生スタッフリーダー(SSL)の私は
走ってしまうというよりは、てんてこ舞いです。

 

私がSSLになってまだ2週間。もう2週間。失敗談にはすでに事欠きません。
してしまった失敗に頭を抱えつつ、同じ失敗を繰り返さないようにメモをとる毎日です。

 

そういえば昨日、夜の大隈講堂を帰り道で見ました。

 

あー、大学に入った頃もこんなだったっけ・・・

 

すっかり冷たい夜風をぴったりコートで防ぎながら、
一人ニヤニヤしてしまいました。
大きな教室に教授、友達と飲んだカフェモカ・・・
何もかもが新鮮でたまらなくワクワクしていました。
帰り道にあのライトアップされた大隈講堂を見て、
早稲田大学に入って良かったなぁーとしみじみ思ったものです。

 

そして同時に一抹の不安も心の隅っこにぶら下がっていました。
誰もが夢を追いかけてキラキラして見える、私はここで何が出来るのだろう。
どうやったら足を前に踏み出せるんだろう。
キャンパスの中で、ぽつんと置いていかれた感じでした。

 

そんなとき、ICCは私にきっかけをくれました。
ふらっと参加して友達ができるイベントがたくさんあり、背中を押してくれました。
今、ICCのSSLになって入学当時の高揚感を思い出しています。
新しい環境で覚えることは山のようにあります。毎日が新鮮で、楽しいです。
そして、やっぱり本当は不安もあります。新しいフィールドに足を踏み出したのですから。
でも大丈夫! 不安の先に一歩踏み出せば素敵な毎日が待っていることを私は知っています。
もし貴方がかつての、あるいは今の私のような想いを持っていたら、
ぜひICCに遊びに来てくださいね! 楽しいイベント目白押しの1月にまた会いましょう!!
その頃には、フレッシュで有能な新人SSLがお迎え・・・できるように頑張ります。

 

HS(学生スタッフリーダー)

シニカルな彼

「ねぇ、なんてそんなに文章がうまいの?」
と私はアユムくんに尋ねた。
「心に痛みを持っているからだよ」
とアユムくんは答えた。
かなりキザな台詞だったし、
心の痛みとはなんなのかと聞いても答えてくれそうにないから、
なるほど、とだけ返事した。

 

アユムくんは私の高校のときの友人で、2年のクラス替えで一緒になった。
背は高く、丸い形の顔にメガネをかけていて、ちょっと睨みつけているような目つきをしていた。
彼は文章を書くのがうまかった。読んだ人の心をつかむ何かがあった。
それが何であるか完全に理解することはできないが、
何度も咀嚼して味わいたくなるような文章で、だから印象に残るのかもしれない。
書いた内容というのは好きな小説の考察や、最近感じた事や、
クラスの人間観察とかそんなかんじだった。
読みたいと言うとしぶしぶ承諾したような顔をするが、
賞賛の言葉を送ると、はにかみながらもすごくうれしそうだった。

 

彼は勉強の出来はそこそこだが、頭の回転が速く知識がたくさんあるタイプだった。
冷ややかに物事を見るところがあって、皮肉をよく口にするが、女の子にはモテた。
私はよく彼と昼ごはんを食べた。そのたび彼は私に対して毒々しいことを吐いたが、
不思議といやじゃなく楽しかった記憶がある。
高校2年の夏休み前に、アユムくんはイギリスに行くことになった。
空港でもう一人の友だちと一緒に彼を見送った。さびしい気持ちになった。
それからは一度だけ手紙をもらったことがある。
ちょっと前に、それを読み返そうと思い探してみたが、どこにしまったのか忘れてしまった。
ロンドンの食事はおそろしく口に合わない、といったような内容だった気がする。

 

もう5年近く会っていないが、ふとしたきっかけに彼を思い出す。
彼そのものというよりも、彼のあの台詞を思い出すと言った方が正確かもしれない。
大学生になってから、私はまとまらない考えや漠然とした感情を抱えた時に、
文章によってそれらに形を与える作業をよくした。
そうして、もやもやして気持ちわるかったものを冷静に見ることができた。
あるとき気付いたのは、アユムくんのあの台詞はまさにこの作業を指していたということだ。
彼は多感で、若者がよく抱いてしまう、世界と自分とのあいだに存在する違和感を、
つまり、心の叫びを文章に吐き出していたのだ。
世界への感受性の点でいえばアユムくんは私のずっと前を走っていて、
私は周回遅れでやっと彼を理解した。
といっても、いまの彼はきっと私が後姿を確認できないくらいもっと先を走っているのだろうし、
私が走っているトラックからとっくに飛び出しているのかもしれない。
そう思うと、私はたまらなく彼に会って話してみたい気持ちになった。
私が気付いたことを彼に伝えたときに、彼がどんなシニカルな顔して答えるのだろうかと想像した。

 

YL(学生スタッフリーダー)

歯が痛み、日本を想う

「いい、いたい…っ!!」…朝、起き抜けに歯に激痛が走った。
昨日大量のチョコをやけ食いしたからだろうか?
何はともあれ、歯医者に行かねば。…でもここはイギリス。
何をするにも時間がかかり、そして劣悪なサービスが提供される国である…

 

今僕は、ロンドンから北に電車で3時間の中規模都市で、大学院に通っている。
この間、BBCの英国「最悪」の街ランキングでトップに輝いた、パキスタン人ばかりの街。
ベールやターバンが闊歩し、夕方には近所のモスクからコーランが流れ、
でも町並みはヨーロッパ的という不思議空間である。

 

そんなイギリス最悪の街で歯医者になど行きたくない。どうしよう…?
痛む歯に急かされながら、イギリスの歯医者事情をネットで調べてみた。

 

イギリスには「NHS(National Health Service)」という国営の医療サービスがあり、
基本的に医療費は全額無料。6ヶ月以上滞在する人なら留学生などでも基本的には
タダで医療サービスが受けられる。歯科だけは残念ながら若干お金がかかるが、
NHSに登録してさえいれば費用は微々たるもの。マイケル・ムーア監督も
「SICKO」で絶賛していた、すばらしき英国の国営サービス。グレートブリテン万歳…!

 

…ああ、なんて空々しい建前。実際、歯科のNHSなんてほとんど機能していない。
近年の制度改正でNHSを利用する患者からは利益が出なくなったため、
患者はほとんどプライベート、つまり保険の効かない正規の値段を払って
歯を治しに行くのがもはや普通。NHSを利用できたとしても、予約は数ヶ月待ち。
さらに、提供されるサービスは十数年前のものだっていうんだから驚いてしまう。

 

そんなの待ってたら歯が腐っちゃうじゃないか!
ロンドンの高額な日本人向け歯医者に行こうか…?(そんな病院が結構あるのである)
でも時間も金もかかるし、NHSを利用できる近所の病院をしらみつぶしに探そうか…。

 

ベッドの上で頬を押さえながら逡巡しているうちに、
ふと突然、泣きたくなってしまった。「これが日本だったら」と。

 

イギリスに来て1ヶ月半、色々あったけどなんとか楽しく生活していた。
大学の寮を申し込んでいたのに来てみたら部屋がなく、心地良く住める場所を自力で探した。
近くのスーパーにはスパイスしか売ってない。だったら超本格カレーを作ろう…

 

環境の問題点を挙げたらきりがないが、自分でなんとか工夫して楽しむことはできる。
でも、自分の身体の問題は医者に頼るしかない。
そして、歯が痛くなって初めて「日本に帰りたい!」と心の底から思ってしまったのだ。
さらにこれが、所謂ホームシックの一種なのかもしれない、とも。

 

健康状態は精神状態に直結してしまうもの。気持ちも萎える。
今まで海外でホームシックになったことはなかった。
しかし、海外に「行く」ことは慣れていても、海外に定住し「生活」するのは初めてなのだ。
あれほど楽しみにしていた留学生活。でも、無意識にどこかキツく感じていたんだな、と
素直に認める自分がいた。そうなるともう、日本に帰ることしか考えられない。
いと恋し、日本の歯医者!きめ細やかなサービス!…今すぐ航空券を予約しなくちゃ!となる。

 

…歯痛で体験した、そんな初ホームシック。

 

結局、歯は何ともなかった。変な姿勢で寝ていて、
歯茎に不自然な力がかかったから痛くなっただけで、次の日にはウソのように引いていた。
そして痛みが引くと同時に、日本に帰る気も完全に失せてしまった。なんなんだ自分(笑)

 

そんなこんなでまた今日も、
この英国最悪の不思議な街を楽しんでいる。

 

YS(元学生スタッフリーダー)

早稲田からの眺め

早稲田大学でスカイツリーを眺められる秘密のスポットがある。
そう友人が言っていたので、さっそく案内してもらった。
いったい何処のことなのかは、友人との約束で残念ながら教えられない。
ヒントは北門からICCオフィスのある7号館へ向かう道の途中にある建物。
最上階にあり、大きな四角いガラスで出来た窓が並んでいる。

 

そこにいると、まるで街のパラノマ写真を眺めている気分になる。
窓のふちは幅があり、人が寄掛かってくつろぐのにちょうどいい。
夜景の眺めはきれいらしく、デートにもおすすめだ。

 

眺めといえば、早稲田近辺には自然の美しいスポットがたくさんある。
たとえば、都電荒川線の早稲田駅付近。
線路沿いに桜の木が並んでいて、春になると満開の花が道を淡いピンクで染める。
神田川には落ちた花びらが水面を埋め尽くす景色もきれいだ。
一度は見たことがある人は多いはずだ。

 

今の季節だと、戸山公園がおすすめである。
学生会館前の区域よりも、理工キャンパス西門前の方がいい。
本キャンからは歩いて15分ほどかかるが、行くだけの価値はある場所だと思う。

 

公園には紅葉の木もあれば、黄色に色づき始めた木もある。
季節の流れなどものともせず、緑のままの木もある。
葉っぱの色は一本一本違っていて、個性を持っている。
それらが密接に寄り添うので、赤黄緑で埋め尽くされたパレットのよう。

 

ちょっと前の昼休みに、友だちと公園の広場で弁当を食べた。
落ち葉がまるでじゅうたんのように地面を覆っていた。
太陽に照らされたそれらは温かい色をしていて、心をぽかぽかにした。
自然を楽しむには、わざわざ高尾山のような観光名所に行かなくてもいい。
早稲田付近にもこんなにすばらしい眺めがあるのだ。
季節を感じながらそう思った。

 

YL(学生スタッフリーダー)

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