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コピー用紙の助数詞

普段オフィスで使うコピー用紙、500枚1組は
なんという単位なんだろう?
先日、ICCの学生スタッフリーダー達と話題になった。

 




束(たば)、包(つつみ)、折(おり)
(さすが若者、1パックという意見も!!)

 

いつもはFAX注文用紙に数量:1、と注文するところ
今回は敢えて、業者さんに電話で注文してみた。

 

「コピー用紙をお願いします。500枚入りの・・・」
「はい、一締(ひとしめ)ですね」

 

へぇ、一締って呼ぶんだ、と感心していると、
今度は業者さんから電話。

 

「さっきの注文は一束(ひとたば)でしたよね?」

 

あれ?今度は「束」になった!

 

すると、職員のKさん曰く、「丁(ちょう)」って呼んでました。

 

え!?丁?

 

束、包、折、締、丁、(パック)・・・

 

500枚1組の紙の単位の謎は深まるばかり。

 

すると後日、大手の通販型オフィス用品会社のホームページに

 

コピー用紙500枚入、販売単位:冊

 

と載っているのを見つけて、とりあえず解決した。
(ちなみに数社を検索するも、すべて500枚入は冊、と表示)

 

製本されていない、まっさらの紙・・・それでも「冊」

 

正しくは紙の形状によって異なるようだ。
紙の単位は主に和紙に用いられ、例えば美濃紙は48枚を一帖(いちじょう)、
十帖が一束(480枚)となる。
他にも、業者さんが使っていた「一締」も紙の種類や枚数
によって使い分けされている単位である(N.N調べ)

 

日本にはものの数え方、助数詞が5000種類余あるのだとか。
すべてを使い分けるのは難しいとしても、今日から身近なものの数え方を
意識してみてはどうだろう。
たとえば、年齢の数え方。
「1コ上の先輩」、正しくは何と言う?

 

NN(ICC Staff)

SHUKATSUは日本の文化?

全身真っ黒のリクルートスーツ姿。

 

キリッと引き締まった堅い表情。

 

右手にはスマートフォン。

 

左手には予定ぎっしりの手帳。

 

最近、ニュースでよく見かける言葉ですよね。
<Yahoo!ニュース>

 

◆しゅうかつ【就活/SHUKATSU】
 [名詞]
就職活動の略。日本の大学生が大学3年次から
卒業後の就職先を求めて行う活動のこと。
会社説明会→履歴書提出→筆記試験→面接→内定
が一般的な流れ。
「最近―どう?」「―塾」「―手帳」

 

そう、”就活”です。

 

日本の大学では一般的に3年生から始まる就職活動。
2013年卒の新卒採用は昨年12月から本格化し始めました。

 

自分の今後の人生を大きく左右するという意味で、
”就活”は日本の大学生にとって4年間の中のビッグイベントの1つなわけです。

 

そして僕も、今回その”就活”実際に身をもって体験しました。

 

とにかくオドロキの連続の就活。
たとえばこんな感じです。

 

・丸の内周辺のスタバは常に就活生でいっぱい。白装束ならぬ黒装束集団の圧迫感。

 

・東京駅周辺の吉野家・松屋あたりも牛丼をがっついてる就活生(男)だらけ。

 

・企業からかかってくる電話の7~8割は非通知。
 たまに友達から非通知でイタズラ電話。これはシャレにならない。

 

・「夜分遅くにすみません」とかかってきた企業からの電話の時間が、23:30だった。
  ほんとに夜分遅いです。

 

・企業の説明会で一度会った人と、他の企業の説明会で再会。
 同じ人と他の説明会で何度も会うと運命を感じる。現にそれでできた友達も多数。

 

・「私服でも可」と書かれた説明会に意気揚々と私服で行ったら、みんなスーツでかっちりキメてた。
 完璧自分一人だけ浮いていた。

 

・どの企業の説明会、面接に行ってもだいたい早稲田生はいる。
 しかも雰囲気で早稲田生だと分かる人が多い。

 

・郵送のエントリーシートを出しに期限ギリギリに都内の郵便局いくと、そこにも就活生がたくさん。
 期限ギリギリに提出しちゃうところが大学生。

 

世界的にみても、ビックリされる日本の就活事情。
実際に就活をした身として、「なんじゃそりゃ!」と思うこともしばしば。

 

とはいえ、
常にスマートフォンとにらめっこして企業の説明会を必死で予約する姿….
漫画喫茶で友達と面接練習する姿….
コツコツと志望企業の企業研究を夜な夜なやる姿….

 

どれをとっても、、日本のSHUKATSUは日本の文化を表象するものの一つなんだなぁ、と思う今日この頃でした。

 

 

KT(Student Staff Leader)

知識の塊

昔は全く本なんて読まなかったのに、大学に入って本を読むようになりました。
最近では常に何か「読んでいる」本が1冊ないとなんだか嫌な気分。特に電車とか。

 

この1年くらいはすっかり村上春樹作品に魅了されました。
変な話ですが、スペインに留学中、本屋で「1Q84」が売られているのを見たのが出会いです。
「ハルキはすごいよ、あんな世界を生み出せるなんて」と現地の大学のスペイン人の先生が熱く語っていて、
読んだことのない日本人の僕がそれをふんふんと聞くという何ともシュールな状況。

 

でも事実、ハルキ(笑)の本を読むとなんだか心が豊かになります。
就活中もたくさんの本を読みました。ビジネス書も良いもんです。

 



 

本は知識の塊。歴史の集積物。
少し大げさかもしれませんが、僕はそんな風に考えています。
もしかしたら、人生を変える一冊だって、あるかもしれない。

 

http://www.waseda-icc.jp/?p=9834

 

AW(Student Staff Leader)

おいしさのカタチ

コンビニのものが美味しくないわけじゃないけれど、
人の手で手間と暇をかけ、心を込めて作りられたものにはやっぱり敵わない。
“誰か”からの、“誰か”への気持ちがこもっているだけで、
料理ってこんなに美味しくなるんだ、と「おむすび茶屋」さんのおむすびを食べて思った。

 

大学からほど近い、大隈通り商店街にあるおむすび屋さん、「おむすび茶屋」では
稲の生育環境にこだわってお米を作り、そのお米の一粒一粒を大事にするように、
生産者の方と消費者とを結び付ける気持ちを込めて”おむすび”を作る。

 

ICCの「おむすびcafe」は、そんな「おむすび茶屋」さんにご協力いただき、
留学生に日本のお米作りについて学んでもらい、
日本人のソウル・フードとも言えるおむすびを自分で作って、より日本食に親しんでほしい!
ということで企画したイベントでした。

 



 

実際はこんな感じでみんなでおむすびを作っていった訳ですが・・・

 



 

初めての、しかもいつもより大きなおむすびを握るという体験に参加した留学生は少し悪戦苦闘。
プロに教わりながら、マネしようとするけれど、これがなかなか難しい!
スタッフとして参加した私もあたふたしてしまいました。

 

イベントでの、おむすび茶屋の方のお言葉で印象的だったのが

 

「どんな形でも、おむすびはおむすびですよ!」

 

という言葉。

 

「どんな形でも味は変わらないのだ!」
ということではなく、
「“気持ち”を込めて作れば、“カタチ”は関係ないんだよ」
というふうに私は解釈しましたが、
おむすびに限らず、気持ちがこもっていないとどんなことも
心地よく感じないものですよね。

 

何かを作るときも、頼みごとする時も、忙しくて思わず忘れがちになってしまうけれど、
きちんと気持ちをこめてやらなければ!とはっとさせられました。

 



みんなのかわいいおむすびたち!

おむすび茶屋さんもブログを書いてくださいました☆

 

RT(Student Staff Leader)

Artists at the ICC

There’s probably very few people in this world who dislikes hearing the words
“free” and “tickets” together. I, myself, an avid fan of “free tickets” find
the ICC’s mailing news a gift sent from the heavens; not only can you
get latest information about the ICC’s events, you can also take advantage
of getting free tickets to all kinds of exhibitions, plays and sports games.

 

So through the ICC, I had a chance to visit an Ikebana Exhibition without
paying anything. You may ask, “What is there to see at an Ikebana Exhibition?”
Well, for starters, you can see flowers. Its an exhibition, so its some
kind of presentation of art. And actually, I love looking at art.
I could spend hours looking at one painting hoping something inside of me
stirs and shouts, “This is amazing! I bet the artist was thinking about
so-and-so when he created this!” In reality, this rarely happens. But who ever
said you had to be intellectual to recognize a good work of art? Beauty is in
the eye of the beholder.

 

Anyways, I was pretty excited to go to the Ikebana Exhibit on account that I
would be able to see some art and something about flowers and their ephermalness
has always intrigued me. When I got there, the aromatic sweet-smelling scent of
the flowers surrounded me as I absorbed and drank in the romantic and colorful
assortment of flowers with my whole body.

 




As I was walking around the exhibit, I started to think about the art of Ikebana.
It was such a peculiar type of art to me. Flowers are emphemeral, as in they
do not last. But these artists, the creators of such beautiful arrangments,
spend so much time on weaving a masterpiece, only to have it die and turn into
something ugly a few days later. Its only a short amount of time that people can
appreciate the product of the hard work someone put into making an Ikebana.
However, even though the actual physical product may deteriorate, an Ikebana so
powerful leaves a lasting impression in one’s mind forever.

 

This is the kind of attitude I want to have when creating events for the ICC.
I want students to receive a powerful impact at the event so that when they
go home, they can think back to the experience they had and appreciate the time
and effort that was put in to creating an event. To do that, it is necessary
for me to try my hardest to create events that leave a lasting impression.

 

So come to the ICC events, where the Student Staff Leaders become “artists” who
carefully plan each event with great care and precision. Although our events
come and go, we organize each event so that they leave you feeling like you want
to come back and absorb the atmosphere of learning and having fun again.

 

P.S.Want to become one of the artists at the ICC? Then apply to be a student staff!
Details here

 

LS (ICC Student Staff Leader)

落とし穴

「偏見はいけません」

 

そんなこと、わかってる。
だけどこれ、実はすごく難しいなと感じています。

 

ICCで学生スタッフをしているし、
異なる国籍・人種の人々に対しては
相手に失礼のないよう常に心がけているつもりです。

 

たとえば、「外人」ということば。
意識的に使わないようにしています。
文字を見ればわかるように、
排他的なイメージを彷彿(ほうふつ)させるので、
こういわれて快く思わない外国籍の方は
たくさんいるそうなのです。

 

それから、“どう見ても留学生”という学生さんが
ICCオフィスに質問にいらっしゃるとき。
少しくらい日本語が不自由でも、
こちらからすぐに英語で切り返すということは
あえてしないようにしています。
「あ、私の日本語、ヘタなんだ」
そんな風には思ってほしくないのです。
自分の留学経験上、大切にしている姿勢です。

 

だけど、意外なところに「落とし穴」があるものです。

 

少し前になりますが、テレビや雑誌で話題になった
「100歳の詩人」、みなさんはご存知ですか?
息子さんの勧めで90歳から詩を書き始めた
柴田トヨさん。
98歳のときに出版された処女作「くじけないで」は、
150万部を売り上げるベストセラーとなりました。

 



 

その詩集「くじけないで」のなかから、
私がいちばん好きな作品を紹介します。

 

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『先生に』

 

私を
おばあちゃんと
呼ばないで
「今日は何曜日?」
「9+9は幾つ?」
そんなバカな質問もしないでほしい

 

「柴田さん
西条八十の詩は
好きですか?
小泉内閣を
どう思います?」
こんな質問なら
うれしいわ

 

*******************************

 

トヨさんが掘った「落とし穴」に
スッポリはまった気分です。

 

MK (Student Staff Leader)

校歌よ、轟け

校歌の一節にある
「集まり散じて、人は変われど、仰ぐは同じき、理想の光」
早稲田を一度離れた今だからこそ、その言葉の持つ奥深さが心に沁みる。

 

早稲田を卒業してから4年後の2012年、私は早稲田に戻ってきた。
今度は学生としてではなく、職員として。

 

学生の頃の私は、ただただ走ることに没頭していた
正月の箱根路にエンジ色の風が、他のどの色の風よりも疾く駆け抜けることを目指して。

 

日々の練習は早朝6時から始まる。
晴れの日も雨の日も風の日も、眠い目をこすりながら走り始める。
もっと寝ていたいけど、もっとキャンパスライフも楽しみたいけど、
一年にたった一度の晴れ舞台のためなら、我慢できる。

 

4年生、最後の箱根路。4年分の思いを脚に込めて、地面を蹴る。
沿道から上がる割れんばかりの歓声が、
ゴールへと自分を導いてくれているような錯覚に陥りつつ、
仲間たちが待つゴールへと誰よりも疾く飛び込んだ。

 

あのとき聞いた校歌の旋律を、私は一生忘れないだろう。
校歌に散りばめられている言葉の一つ一つが、
自分の4年間、そしてこれからの人生を言い表している気がした。
あのとき、私は本当の早稲田人になれたのだ。

 

あれから、4年近い月日が流れても、私の早稲田への思いは変わらない。
むしろ強くなっていると言ってもいい。
最高の経験と最高の出会い、そして最高の成長の場を得る機会を与えてくれた早稲田に、
こうして戻ってくることができたことを、
出勤時に大隈講堂を眺めながら、日々実感している。

 

「早稲田の学生ならば、校歌は歌詞を見ずとも歌えるべきだ」
入学当初、OBからこう熱弁された当時の私は、「古臭い」と思った。
でも、今はそのOBの教えこそが何よりも大切なものだったと思える。

 

「校歌の言っていることって大昔のこと」と思う人がいるかもしれない。
「自分は体育会系じゃないから、校歌なんて」と思う人もいるかもしれない。
「校歌が歌えても、就活がうまくいくわけじゃない」と思う人もいるかもしれない。

 

理屈は抜きにして、一度でいいから早大生同士で肩を組み校歌を歌ってほしい。
そして、校歌を歌うことで得られる一体感を感じてほしい。

 

その絶好の機会がもうすぐやってくる。6月2日、3日、伝統の一戦、早慶戦
たとえ、野球のルールが分からなくても神宮に足を運んでほしい。
しかし、いきなり早慶戦では緊張する、という人にはこちらをお勧めしたい。
5月22日(火)の昼休み、応援部によるデモンストレーションが行われる。

 

    場 所:早稲田キャンパス10号館前広場
    プログラム: (1)校歌を歌ってみよう!
            (2)応援ソングを覚えよう!
    対 象:早大生・教職員
    事前登録:不要
    出 演:早稲田大学応援部

 

まず、このデモンストレーションで彼らの熱い思いに触れ、
神宮へ行く決意を固めてもらうのがいいだろう。

 

決戦当日は応援部と共に、声を張り上げて早稲田ナインを応援してほしい。
全身全霊で応援をする応援部員たちの声は、あなたの心を突き動かすはずだ。
そして、最後に校歌を高らかに神宮の空に轟かせてほしい。
きっと、その時に感じるはずだ。
「早稲田に入って本当によかった」と。

 



 

RK (Trainee Staff)

今の自分のレンズで

緑からこぼれる日差しが気持ちのいい季節になりました。
私は日本の季節の中で、この新緑の時期が一番好きです。

 



 

気持ちよく晴れた日は、
外に出て、伸びをして、ひなたぼっこをしたり、
公園で元気に遊ぶ子供たちの声を聴いたり。
そんな一瞬一瞬にとても幸せを感じます。
日本にはこうした四季があり、その自然の土台の上で、
様々な文化、衣服住、行事、作法が受け継がれ、発展してきました。
そんな日本の昔からある風景が最近、より魅力的に感じるようになりました。
みなさんも中学生の時に修学旅行で訪れた京都、奈良の景色が、
大学生の時に訪れたときには違った景色に見えた、感じられた
といった経験があるのではないでしょうか。

 

ある本で、
「自分が成長し続けていれば、いつも見ている景色も違った見方をできる」と
書いてありました。
自分が昔から慣れ親しんだ“日本のもの”も、久しぶりに触れてみると
新しい気持ちで、今の自分らしい見方ができるのではないでしょうか。

 

日本の文化を留学生の方々と楽しむ、ジャパニーズ・カルチャー・ウィーク!
今の自分のレンズで、ぜひ見て、触れて、感じてみてください!

 

YO(Trainee Staff)

ヒマラヤの山小屋で

峠を越えた山小屋で、それぞれ辛ラーメンとお味噌汁の夕食を終えた韓国人大学生と私。
大学生はさすがに旺盛な食欲で、チャーハンと辛ラーメン、山盛りのフライドポテトを
ぺろりとたいらげていた(炭水化物攻撃!)

 

宿の人とガイドがネパール語でにぎやかに会話をする脇で、唯一の客である私たちも
ぽつぽつ話を始めた。

 

兵役を翌年に控え、学生として最後の旅になるという彼は、1か月以上かけて
ヒマラヤの主なトレッキングをいくつも制覇していた。
聞いてみると訪問国はすでに20を越え、世界を見て歩くのが楽しくてたまらないらしい。
お互いどこに行った、あそこはよかったなど、ひとしきり旅談義に花を咲かせた後、
彼いわく、

 

「数年前はもっと日本人旅行者とあちこちで出会ったと思うんですよ。
 でも最近は以前ほど出会わなくなった気がする。
 日本の若者は最近あまり海外に出なくなったって本当ですか?」

 

う、ここに来て、ヒマラヤ山中で、ま、まさかの日本の若者内向き志向議論?!

 

日本の若者ははたして本当に内向きなのか? 
早大生にもその傾向は当てはまるのか?

 

その質問に、今あらためて答えましょう。
ICCリサーチ・プロジェクト「グローバル人材とは?」
早大生のグローバル意識調査

 

かの韓国人大学生は、エベレスト街道を歩き終えた後、
次なるトレッキングルート、ランタン地域へと元気に出かけて行った。
きっとまた、辛ラーメンをザックにたくさん詰め込んで。

 



 

YH(ICC Staff)

ソウルフード

もちろんきらいじゃないけど、大好きってわけでもない。
あればふつうにいただくけれど、それがなければいけないってわけでもない。
ごくたまに気がむけば、利尻昆布とたっぷりのかつおぶしできちんと出汁をとって作る・・・
「お味噌汁」

 

ネパールのヒマラヤトレッキングに行ったとき、ふと気がむいて
荷物のなかにインスタント味噌汁を放り込んだ。
ふだん海外に行く時に日本食を持っていくことはまずないけれど、
山歩きに疲れた時、高度が上がって頭痛がひどくなったとき、
お味噌汁があればなんとなく力が出る気がしたのだ。

 

標高4,000mを越え、5,000mを越え、気温がどんどん下がり、酸素が徐々に薄くなる。
高所の空は黒みがかった青に見え、日光に照らされた氷河湖がギュウギュウと動物の鳴き声のような音をたてる。

 



 

薄い空気のなか朝目覚めた瞬間、頭は先の鋭いトンカチで間断なく殴られているよう。
冷え切った登山靴に足を入れたら無数の針に刺されているようで、冷たさを通り越して痛い。

 

(ただ、あたたかいジンジャーティーを一杯飲めば魔法のように頭痛は消えるし、
 歩き出して1時間も経てば、血液が心臓から体中に送られて足先まできちんとあたたかくなる。
 人間の体が持つチカラってすごい!)

 

そんな苦しい思いをしてまでも何度も通ってしまうのは、山の圧倒的な美しさに魅せられて
しまったからに他ならないが、実際、一歩一歩足を前に出すのが苦しい時、

 

「今日のランチはベジチャーハンとお味噌汁にしよう!」

 

そう思うだけで、力が湧いて足が軽くなる気がした。

 

要所要所に計画的に味噌汁パワーを配分し、
最後の一つは5,300mの峠を越えたところの山小屋で食べようと決めていた。

 

その日、その宿に客はふたり。
韓国人大学生と、私。

 

夕食時、おもむろに味噌汁パックを取り出す私と、
辛ラーメンを取り出す彼。

 

そうそう、お互い、コレがあるとがんばれるんだよね。
今日あの苦しい峠をお互いよくがんばって越えたよね。

 

「それがないと生きていけない」では、世界中を飛び回りたい身としてはちと不自由。
でも「それがあるとがんばれる」食べ物があるのはいいことだ。
そういうのを、もしかしたらソウルフードと呼ぶのかもしれないと、
熱いお味噌汁をゆっくりすすりながら、しみじみ思った。

 



エベレスト

 

(続く)

 

YH(ICC Staff)

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